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モデルスリップウェイ社の「エンボイ級タグボート」の製作(その7)


岡山県玉野市 遠藤様)

「エンボイ級タグボート」の製作(その7)

私が使っているスプレー塗装道具が下左の写真です。180W30L/min7kg/cm2ですが連続定格はなんと15分。塗装を始めると30分などすぐにかかりますので、モータが加熱しないよう注意が必要で、騒音もかなりなものですが安いので使っています。エアブラシは0.5mmのものです。エアブラシの右側はエアブローガンです。手が入らない、筆で取れないほこり、ゴミを取るのに便利です。塗料は水性を使っていますから、エアブラシの掃除も水につけておけばよく簡単です。

右の写真はプロクソンの「丸のこ盤」ですが、模型工作には必須のアイテムです。特に甲板の板張り材料をまとめて直角を出して切断するときなどは欠かせません。少し大きな板を切断するときには写真にある木材部分のような直角を出すための要具を自作して使っています。

下の写真左はよく使う小物道具で、左からプロクソンのミニルータ、ハンドリーマ、そしてドリルチャックがありますが、これは電気ドリルではなく単にドリルチャックに刃をつけたもので、FRPへの穴あけにはこれを手で回して慎重に穴あけします。右側の黄色い柄が見えるのはデザインカッター。写真右はキットにはないドアの開閉ヒンジで、これもネットでみつけた、きわめて小さなドールハウス製作用の部品です。

船体以外にもFRP部品がキットに入っていますが、下の写真右のエンジンハッチも外側はかなり変形していますので(要するに平面がでていない)パテでの修正が必要です。このハッチの甲板への合わせ部分(周囲)も左側写真のリベット取り付けのフランジ部分を再現しました。
製作しながら、時々船を走行させました(写真下左)。蒸気エンジンも初めてなので、何度も走行させることで経験をつむようにしました。この状態ではまだ船橋の上部と下部は接合していません。

煙突も差し込んでいるだけです。右の写真は丸窓です。この部品もキットにはホワイトメタルのものが入っていましたが、出来上がりの顔とも言うべき部品の一つなので、自作します。作り方は一体加工ではなく、フランジ部分と円筒部分の2つの部品構成とし、船橋への取り付けボルトらしく見せるために、極小しんちゅう釘で止める構造としています。数がけっこうあったので、一体で段をつけて削るのに神経を使うよりは、円筒と円盤の2つにしたほうが楽です

同じ部品を何個も作らねばならないのですが、ひとつひとつがほぼ同じように見えればOKと考え、適当な(いいかげんな)寸法となっています。防舷材下に見える丸窓も自作しました。ここは水が入る可能性があるので、乾燥後透明になる接着剤を内側から充填しました。こうすることで乾燥したあとはガラスが入っているように見えますし、水も浸入しません。

煙突は排ガスが通るので高温となり、塗装が変色する可能性が大きいところです。そこで内筒として0.3mmの薄いしんちゅう板を丸くして入れることにしました。温度が上がるので接合には半田付けが使えないため、ブラインドリベットを使いました。しんちゅう板は裏面に糊がついているものしか日曜大工店になかったため、これを取り除くのに形を作ってからライターで火をつけると簡単に燃え上がり、写真のように内面が黒くなってちょうどいい感じとなりました。これほど一気に燃え上がるとは思わず、火を使うので注意が必要です。このしんちゅう筒とFRP製煙突の間には断熱材を入れました。走行させてみましたが、それでもけっこう煙突外面は熱くなっていましたので、このしんちゅう筒の内側に、もうひとつしんちゅうの円筒を入れました。これでも煙突内部のスペースは十分でした。

右の写真は船橋を裏から見たところ。周りに縁取りしてあるのがリベット再現の部分です。ここもボイラー真上となりますがFRP自体は耐熱性があるので特に問題はありません。キットにはない自作のシナベニヤがあるところには耐熱テープを貼りました。船橋の左右には航海灯があります。この2つだけは後から麦球が入れられるような構造にしましたが、スペースとしてはかなり厳しいものでした。ランプはマストにたくさんぶら下がりますが、これらのランプに実際に灯りをともすことは困難です。配線を隠すことができず、どうにもなりません。またこのランプに入れるあかりですが、LEDがありますが、これは基本的に光る部分は円筒の上であり、船のランプのように、真横から光が強く出したい場合は向いていないと思います。(好みになりますが)なお船橋左右の甲板に取外し可能な床を作りましたので、この部分にはステンレスの網を取り付けました。写真の上に見えているのが網です。ここから甲板を取り付けてからでも、圧力計を見ることができます。

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