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モデルスリップウェイ社の「エンボイ級タグボート」の製作(その8)


岡山県玉野市 遠藤様)

「エンボイ級タグボート」の製作(その8)

1ヶ月以上かかり、ようやく船橋の基本部分が完成しました(写真下左)。煙突の左右にある大きなダクトはキットでは上部は半球ダイキャストで穴なし、パイプ部分は丸棒です。この半球ダイキャストに穴をあけ、パイプ部分はアルミパイプとして実際に船内からの空気が通るように改造しました。通るといっても気休めでしかありませんが、実物に近づけたいということです。

下左の写真は救命ボート用支柱ですが、ダイキャストのままでは甲板への取り付けボルトらしきものが再現されていないので、虫ピンの頭を使ってそれらしくしました。

甲板上のダクトはキット付属品では、すべて穴のあいていないダイキャストでしたので、これらはすべて上部はアルミ丸棒、そして下部はアルミパイプで自作しました。ダイキャストは融点が低いので半田ごてを当てると簡単に溶けました。これだけの数があるとアルミで自作することでかなり重量軽減できまし、完成したあとの質感がまったく違います。

下左の写真は単体で塗装済みの一番大きなダクトを取り付けているところです。薄い板が見えますが、これはダクトが正しい位置と傾きとなるようにベニヤで作った位置決め要具です。右は前部甲板の裏側ですが、ベニヤ板なので耐熱テープを貼りました。

前部甲板は、へさきを除いてすっぽりと取り外す構造にしましたが、問題はそれをどうやって固定するかです。作りながら考え、へさきを浮き上がらないようにするためにアルミ板で小さな差込を作りました。上の写真のへさき側の端に小さく白っぽく見えるのがその差込用アルミです。さらに舷側にぴたりと収めるために、説明書にはないのですが、下の写真左に示したように縁取り板を追加することにしました。実船には不要の縁取りですが模型で、しかも陳列模型ではなく動かすとなると、こういう変更は必要となるのはしかたありません。内側に少し舷側の板本体の厚みより出しておくことで、ぴたりと甲板が収まります。また何度も甲板を取り外しますから、甲板の端は塗料がどうしてもはがれますが、これも目立つことがありません。甲板を取り外すときには後ろへ約7mmほどずらしてから後ろ側を上に上げます。この7mmというのは、後部甲板にある牽引フックがあるので、これに当るまでの距離です。結果的に実に巧妙に取り付け取外し部分の細工ができたと思っています。

この船には甲板に小さな道具箱類がたくさんあります。これらはスチレン製であらかじめ罫書きされていますが、すべて箱となっており、6面あるのと小さいので作るのも、塗装するのもかなり面倒でなかなか手を付ける気にならなかった部品です。塗装は写真のように下から針金をつけて一度にスプレー塗装できるようにしました。右側は後部甲板上の牽引ロープを収納する木箱です。これもキットでは合板に細い板を表す黒い線がプリントされたものがついていますが、実感が乏しいのでマホガニー材から自作です。

次の写真はドア(鉛ダイキャスト)の取っ手を自作する部品と、取り付けて塗装した状態です。取説にはなぜかこの取っ手については何も記載がなく、しかも部品も入っていませんので作る人が考えて必要と思えば作れ、ということなのでしょう。ドアを閉じた状態で接着してしまえばあってもなくてもいいような小物ですが、私の場合は6つのドアすべて極小ヒンジを取り付けて、開閉可能にしましたので取っ手も自作しました。

(以下次回に続く)

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