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モデルスリップウェイ社の「エンボイ級タグボート」の製作(その10)


岡山県玉野市 遠藤様)

「エンボイ級タグボート」の製作(その10)

ランプもキットにはダイキャスト製が入っています。しかし、これもしんちゅう丸棒から自作することにしました。下の写真が製作中と完成したものです。内側にはガラスの代わりに薄い透明プラスチック板を入れました。やはり鋳物のダイキャスト製のランプと、しんちゅうで製作したランプとでは、機械加工したシャープな形となり、出来上がりの見栄えがまったく違います。

マストにはリギング(糸)が張られるのですが、その下にロープを止めておく金具が部品としてはありませんし、説明書にも何も書いてありません。購入した実物の図面をよく見ると、やはりロープを止める金具がありましたので、それらしく自作したのが下の写真です。しんちゅう板と針金で半田付けすることで、それらしいものができました。

次の写真は左が煙突の後ろのマスト、右が煙突の前のマストです

左はエンジンハッチに付けられたロープよけのバー(バウ)です。キットの図面にここでは茶色に塗ったエンジンハッチに直接丸棒を曲げて差し込むようになっていましたが、写真のようなアルミ板から取り付け金具を自作しました(銀色の金具)。直接、棒を差し込むような構造(銀色金具あたりで船の中心方向に直角に曲げてハッチに差し込む)では、バーそのものが前後に簡単に動いてしまうでしょう。(残念ながら実図面にもここの詳細はありません。また実際の船の写真も見つかりませんので勝手な想像です。)

右ははしごですが、黒のつや消しを塗った手すり、そのものはキット部品ですが白く塗った手すりは製作者が作らねばなりません。

次の写真はこれもエンジンハッチ近くに配置されるバルブユニット箱です。実は製作期間が1年と長くなり、いつの間にかこのバルブのダイキャスト部品が行方不明となってしまいました。仕方ないのでアルミの丸棒を使って、赤く塗った丸ハンドル以外を手作りした部品です。

このように大きな開口部を取ることができました。取り外せる前後部甲板の上の機器は、なるべく取り外せる構造としてあります。前部甲板全体が取り外せますが、その上にある船橋、煙突、マスト、そして小さな道具箱類はすべて取外し可能です。大きい救命ボートもロープでぶら下がっていますが、下の受け台には固定してありません。(滑車に掛けたロープが外れるとボートも外れて困るので、ロープが滑車にかかっている部分には透明なシール材を塗ってロープが外れないようにしました。マストについているはしごも接着材では固定しておりませんし、手すりもすべて取外し可能で、接着剤は使用せず差し込むだけで止めてあります

後部甲板の前側に見える白い構造物(牽引フックがある部分)、その周りにある配管もボルト締めで取外しが可能です。ロープ収納箱も取外し可能(差込式)。エンジンハッチの上と最後部にあるロープが船体に引っかからないためのバウ(黒い棒に見える部品)も、後部甲板を取り外すときに邪魔にならないよう、パイプに差し込む方式で取り外し自由としました。

下の写真は後部の取外し可能な甲板を横から見たものですが、前部甲板との段差がありこの段差を利用して、前部船体内から空気が流れるように空間を作ってあります。取説どおりに作れば、ここには開口部は存在しませんが、蒸気エンジンの場合は、この開口部がバーナの正常燃焼を助けていると思っています。ここも作っていく過程でこの構造にしました。

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